2024 家族の日記念
ファミリーストーリー
キャンペーン
入賞作品
「家族の日記念」ファミリーストーリーキャンペーンは...
内閣府が定める「家族の日」を記念して開催され、家族の大切さや絆を再認識し、より良い家庭づくりへの理解を深めることを目的として行われたキャンペーンです。
家族と過ごした日々の中で感じた感謝や愛情、ちょっとしたハプニングや感動の瞬間を、ストーリー、フォト、絵画、動画の作品で自由に表現していただきました。
こちらではたくさんの応募作品の中から選ばれた入賞作品をご紹介します。
一般社団法人エフピーエー
ストーリー部門 最優秀賞
「出てきた言葉は『ありがとう』でした」
結婚したての、まだ何も知らなかったあの頃。私は夫への不満を募らせていた。1日一緒にいてもほとんど喋らず、どこかに出かけようと誘ってもくれない。私は数ヶ月に一度は、不満が溜まり彼にぶつけていた。「なんでそんな態度なの」「どうしてやってくれないの」と泣きながらぶつけた。こんなはずでは…と後悔する日もあった。それでも私は家事を一生懸命やった。ちょっとの不満も我慢した。私だって笑顔の妻でいたい。癒しの妻でありたい。いつか変わってくれることを信じてひたすら彼に尽くした。
でも、3年経っても変わらなかった。私は夫婦生活に限界を感じていた。不満が溜まり爆発しそうになったある日。私の中に怒りと悲しみが混在して、涙となって溢れてきた。なんとかこの気持ちを伝えなきゃ。そう思い、夫の前で、言葉を選んで不満や苦しみを伝えようとした。それが言葉となろうとした時、何故か、私の口からポロリと出た言葉は、「ありがとう」だった。思いとは全く逆の言葉が出たことに自分で驚いた。戸惑いながらも、私はこう続けた。「いつも一生懸命働いてくれてありがとう」「文句も言わずご飯を食べてくれてありがとう」「こんな私と一緒にいてくれてありがとう」と。泣いてそう言いながら、私は理解した。そうか、夫は愛情表現をしていたのに、それに気付いていなかったのは、私の方だったのかもしれない。何故だかよくわからないが、その時募っていた不満がスーッと溶けて無くなっていくのを感じた。
その日を境に私の中で何かが変わった。今まで目についていた夫の行動が、実は何も悪気がないことが分かった。むしろ不器用な夫にとって十分なくらい、何かをしようとしていたことに気付いた。私は期待や要求ばかり考えていたのかもしれない。見返りを求めて尽くしていたのかもしれない。夫を変えようと思っていたのかもしれない。夫は夫なりに頑張っていたのに、その愛を受け取っていなかったのは私だったんだ。
それからというもの、私は夫のそうした愛情表現を逃すまいと、何かにつけて「ありがとう」と言うようにした。ドレッシングを取ってくれてありがとう。加湿器の水を補充してくれてありがとう。買い出しに付き合ってくれてありがとう。「ありがとう」と言えば、それが当たり前でない事が身に染みて分かった。驚いたことに、夫も「ありがとう」をたくさん言ってくれるようになった。お互いの心は満たされ、互いに感謝するようになり、笑顔で幸せな家族になった。
愛情を受け取ること、いや、相手の愛情を見つけ出すことは、とても大切なことだ。家族は毎日同じ日の繰り返しだからこそ、一つ一つの言葉や行動から、愛情を見つけ出し、幸せを噛み締めていきたい。私たちはこれからも、何千回も何万回も「ありがとう」と言うに違いない。
ももじろう さんの作品
ストーリー部門 優秀賞
「祖父が最期残してくれたもの」
今年3月、祖父が96歳で大往生を遂げた。
祖父は私の実家のすぐ隣に祖母と暮らしていた。今まで元気だった祖父も、ちょうど2年前くらいから入院と在宅療養を繰り返すようになった。
徐々に弱っていく祖父の姿を見て、私は孫として、医療従事者として出来る最善を尽くし、最期を幸せに見送りたいと思った。
私が医療の道に進んだ動機は、身近な人に何かあれば助けたいという思いからだった。
学生時代、祖父も「〇〇は、神さんになるんだなー。」と喜び、応援してくれていた。
入院が必要となった祖父のなるべく側にいたいと思い、私の働く職場で入院受け入れの許可をいただき、入院させてもらえる事になった。
コロナ禍以降自由に面会が出来なかった為、自分の職場に入院させてもらえた事は本当に有り難かった。
入院した祖父の姿は、自分が苦しい事は口に出さず誰に対しても笑顔で「ありがとう、ありがとう。」私が様子を見に行くと「〇〇と〇〇が幸せになる事だけだ」と言うばかりだった。
私達の姿を見ていた他のスタッフからも、「癒される、いつもありがとうと言ってくれて可愛いおじいちゃんだね」と言われていた。
かっこいい祖父の姿を知った。
祖父の状態が安定してきては、病院側からの退院支援に向け、両親から相談を受け祖父の為に最善を考え家族で話し合い、在宅療養を選択した。
両親は介護未経験であったが、
家族の顔がみれるよう、なるべく家にいさせてあげたいという家族の思いや母の介護への決断からであった。
父は母の負担を無くす為介護休暇を取り、数時間おきに介護する母と父。私も仕事の合間に出来る範囲で手伝い、それぞれが思い合い、家族が一つになっていくのを感じた。祖父は在宅療養中も、自分の体の事よりも父と母、私の体を心配したり、感謝を伝えてくれた。
入院と在宅療養を何度か繰り返し、最期は
私の職場で、家族に見守らながら看取る事ができた。
よぼよぼの祖母が、祖父の手を握り、「おじいさん、ありがとうございました」と涙して一礼した姿を見た時、長年連れ添った夫婦の深い思いが伝わってきた。
祖父の在宅療養は中々大変なものであったかもしれないが、家族皆んながそれぞれの事を思い行動する事で全体がうまく回っていく事、一人の決断が大きく左右する事など、とても多くの事を学んだ。
また、祖父が最期まで家族を気にかけて守ろうとするかっこいい姿や、大きな愛情、家族の絆を感じ、得たものが大きかった。
自分もいつか最期の時を迎える時、かっこいい祖父のような姿でいたいと思う。
ひまわり さんの作品
フォト部門 最優秀賞
「私たちの未来」
約2年前に、一緒に秋桜を見に行った時の写真
私の両親とても仲良いんです!
凄く可愛くてこっそり写真撮りました!
私達もこんな夫婦、
そして家族を築いて行きたいと思いこの写真を応募しました。
私達の未来をいつも見せてくれてありがとう。
ゆうみん さんの作品
フォト部門 優秀賞
「ふたりで笑って、これからも。」
結婚を記念して、ウェディングフォトを撮影しました。表情やポーズ、キッチリ決まった写真は他に何枚もある中で、撮影中に笑い合うこの一枚が、自分達らしくて何気にお気に入り。
マフラーを巻いた猫 さんの作品
絵画部門 最優秀賞
「My Family In Autumn」
私たち夫婦のかけがえのない家族、総勢11名の笑顔を秋の季節をモチーフに描きました。これからもっと家族が増えて、皆の笑顔がずっと続きますように、願いを込めて…。
CHIEPE さんの作品
動画部門 最優秀賞
「ファミリーキャンプ」
友達の家族と一緒にキャンプに行ってきました!家族同士でアウトドアを楽しむ特別な時間。笑顔があふれる楽しい瞬間や、自然の中でのアクティビティを満喫する姿をたっぷりお届けします。
テントの設営からみんなで作るおいしいキャンプ料理まで、盛りだくさんの内容です!家族同士の絆が深まる瞬間も見どころ。自然に囲まれた中でのリラックスタイムもぜひ一緒に感じてください。
双司 さんの作品
全国から素敵な作品を多数ご応募いただきました。
ご参加くださった皆様に、心より感謝申し上げます。
なお、入賞作品数は、全体の応募数の割合より判断いたしました。本サイトにすべての作品を掲載できないこと、また画面の色味によってアート作品の色彩がオリジナルとは多少異なる場合がありますことをご了承ください。
一般社団法人 エフピーエー